読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

全日本卓球決勝の得点パターンとタオルタイム

 平野美宇を特集したNHK「アスリートの魂」を見たら、全日本選手権2017の決勝戦について追記したくなりました。というより、当ブログの第1回にこの試合のスコアを掲載して、その時いろいろとデータ集計をしたのですが、最初から数字の羅列を見せられても困るだろうなと、カットしたものがいくつかあります。今回それを載せてみます。

 まず石川佳純平野美宇の「球数別の得点」です。何球目で得点したか。
短=2球目以内
中=3球目から6球目
長=7球目以上
 こう定義してふたりの総得点を分類すると、次のようになります。

石川佳純 53点(短19 中30 長4)
平野美宇 62点(短19 中35 長8)

 各ゲームごとの推移については、前回の表でもわかりますから、今回は総得点を対象としました。
 2球目以内の得点は19対19で両者互角です。サーブレシーブからいきなり打っていく平野美宇のプレーが話題になりましたが、石川佳純はもともと勝負の早いタイプ。少ない球数の決着では、平野が上回っていたわけではない。
 これが3球目から6球目までの得点になると、30対35で平野が上。
 7球目以上の得点なら、4対8で平野のダブルスコアになります。ラリーが続けば平野美宇の優勢だったことが、数字でもわかります。

 続いて「ゾーン別の得点」です。相手のバックサイド、ミドルサイド、フォアサイド、どこへの打球で得点になったか。相手の立ち位置には関係なく、卓球台のゾーンでバックとミドルとフォアを分類しています。
 このデータは総得点で見るより、ゲームごと、それも各ゲームの前半と後半に分けて集計したほうが面白い。どのゲームも、前半と後半では得点パターンが大きく変わっていたからです。

 どこで前半と後半を区切るかというと
前半…両者の得点合計が12点まで。
後半…それ以降。
 こうしました。じっと表を見るうち、この前後で得点パターンが変わっていることが多いと感じたからです。
 説明するまでもなく、両者合計12点とは2回目のタオルタイムです。このポイントを区切りに得点パターンが変化するというのは、常識なのか、発見なのか、たまたまこの試合がそうだったのか、わかりませんが、よくありそうな現象という気もします。
     
1ゲーム   前半  後半  得点
石川佳純 1-2-2 1-0-0 6
平野美宇 5-1-1 1-2-1 11
2ゲーム
石川佳純   1-2-2 2-2-1 10
平野美宇   2-2-3 3-1-1 12
3ゲーム
石川佳純   2-1-4 2-2-0 11
平野美宇   2-1-1 2-1-0 8
4ゲーム
石川佳純   1-5-1 1-0-1 9
平野美宇   5-0-0 1-4-1 11
5ゲーム
石川佳純   1-0-3 1-3-2 11
平野美宇   3-2-2 0-1-0 9
6ゲーム
石川佳純   0-3-2 0-0-1 6
平野美宇   2-4-1 3-0-1 11
       B-M-F B-M-F

 1-2-2 とは相手のバック1点、ミドル2点、フォア2点という意味です。 B-M-F の順。相手のサーブミスによる得点はどこにも入れてません。
 平野は、第1ゲームの前半、石川のバックサイドに集めて得点を重ね(5-1-1)、後半はミドル中心に変わった(1-2-1)ことが推察できます。これと同じパターンが第4ゲームで、前半はバックに集め(5-0-0)、後半はミドル中心に変わっています(1-4-1)。
 逆にいうと、前半に石川のバックサイドへの打球が得点になったゲームは平野が取り、それが決まらなかった時は平野が苦戦している。

 一方の石川は、第1、第2ゲームを続けて落とした後、攻撃パターンを変え、3ゲームの前半では平野のフォアサイドを攻めています(2-1-4)。そして後半は一転、フォアサイドの得点なし(2-2-0)で、このゲームを奪取。平野が対応して、後半はフォアサイドが得点にならなくなったという面もあるでしょう。
 同じパターンは第5ゲームにも見られます。前半はフォアサイドの得点が多く(1-0-3)、後半はミドルの得点が多い(1-3-2)。石川が取った第2、第5ゲームは、どちらも前半のフォア攻めと、後半のミドル攻めが決まったセットとわかります。

   こんな話を今さら書いたところで、誰が興味を持つのか、誰も読んでないのではないかと不安になってきました。
 ぼく的には、両者の得点合計が12点、2回目のタオルタイムを境に得点パターンが変わるらしいと、わかっただけで収穫でした。今後の試合観戦はこのポイントに注目したいと思います。